『真・三國無双8 Empires』は、「無双」シリーズにおける戦略シミュレーション要素を強化した派生作品であり、『真・三國無双8』をベースに国取り要素を融合させた構成で設計されています。従来の一騎当千アクションに加え、内政・外交・人材登用などの政略要素が導入されており、プレイヤーは武将としてだけでなく、君主や在野の立場から勢力拡大を目指すことが可能です。

本作では「争覇モード」が中心となっており、プレイヤーは任意の武将を選択してシナリオを進行させます。シナリオは固定ではなく、プレイスタイルに応じて自由に展開される構造で、例えば在野から旗揚げして天下統一を目指す、特定勢力の存続を条件とするなど、多様な目標設定が可能です。登場武将はシリーズ最多の94名に加え、700名以上の汎用武将が操作可能となっており、エディット機能によるオリジナル武将の作成も対応しています。

戦闘は「攻城戦」「防衛戦」の2形態で構成され、従来のオープンワールド形式から局地戦型へと再設計されています。戦闘中は「秘計」や「兵器」を駆使して戦局を有利に進める必要があり、戦略性が強化された構造です。また、戦闘前に設定する「策略」によって、戦闘中のミッションが変化し、プレイヤーの行動選択が勝敗に直結する設計となっています。これにより、単純なアクションだけでなく、事前準備と状況判断が求められる仕様です。

非戦闘時には、政略コマンドを用いて内政や外交を実行することが可能です。資金や兵糧の管理、人材の登用、同盟の締結、婚姻による関係構築など、多岐にわたる要素が組み込まれており、勢力運営の自由度が高められています。特に、義兄弟や結婚、子供の誕生といった人間関係の構築は、武将の能力やイベント発生に影響を与える要素として設計されています。全体として、アクションとシミュレーションの両面を融合させた構造により、長期的なプレイと多様な戦略展開が可能な作品となっています。