『モナーク/Monark』は、2021年10月14日にフリューより発売されたNintendo Switch、PlayStation 5およびPlayStation 4用新・学園RPGであり、謎の霧によって外界から隔絶された「新御門学園」を舞台に、己のエゴと狂気を糧にして戦うダークファンタジー作品です。プレイヤーは記憶喪失の主人公となり、悪魔の力である「権能」を手に入れた「真生徒会」の副会長として、4人のバディ（相棒）候補たちと共に学園の異変解決に挑みます。

本作の戦闘では、フリームーブ形式のターン制コマンドバトルが採用されており、敵の背後を取る位置取りや、味方と連携して攻撃するコンビネーションが重要となります。最大の特徴は「発狂度」というシステムで、この数値を上昇させることで全ステータスが強化され強力な技を使用できますが、限界を超えると発狂状態となり操作不能・敵味方無差別の攻撃を行うのち自滅してしまうため、リスクとリターンの管理が極めて重要な戦略要素となっています。

物語やシステムには「エゴ」が深く関わっており、ゲーム開始時や進行中に提示される心理テストのような診断を通じて、プレイヤー自身の傲慢、憤怒、嫉妬といった7つの欲求値が変動します。このエゴの値によって、使役できる悪魔「眷属（モナーク）」の見た目や装備可能な強化パーツが変化するため、プレイヤーの精神性が直接ゲームプレイに反映される独自の育成体験が提供されています。

学園内の探索においては、霧の中での滞在時間が長引くと精神が汚染されてしまうため、慎重な行動が求められます。主要スタッフにかつて『真・女神転生』シリーズなどに携わったクリエイターが名を連ねており、ダークで退廃的な世界観と、歯ごたえのあるシビアなゲームバランスが融合した独特の没入感が味わえます。

本作はフリューとランカースによって共同開発された完全オリジナルのRPGタイトルです。特定の原作書籍などは存在しませんが、ダークファンタジーや学園ジュブナイルを得意とするクリエイター陣が集結し、人間の欲望や狂気といった重厚なテーマをシステムと物語の両面から再構築した野心作として展開されています。

モナーク/Monark