『ドキドキ文芸部プラス!』は、2021年10月7日にPLAYISMより発売されたNintendo Switch、PlayStation 5およびPlayStation 4用サイコホラービジュアルノベルであり、世界中で衝撃を与えたインディーゲームに多数の新要素を追加した決定版タイトルです。プレイヤーは男子高校生として文芸部に入部し、幼馴染のサヨリや部長のモニカといった個性的な部員たちと、詩の制作を通じた交流を深めていきます。
本作の序盤は、意中の相手に向けて詩を作り、好感度を上げていく典型的な恋愛シミュレーションとして進行します。しかし、物語が進むにつれて画面上の演出に異変が生じたり、キャラクターの言動が不安定になったりと、当初の明るい雰囲気からは想像もつかない狂気と恐怖の世界へと変貌していく過程が描かれます。
「プラス」と題された今作では、本編では語られなかった文芸部結成の秘話や、部員同士の友情を描く6話のサイドストーリーが新たに収録されています。また、フルHD画質への対応や、100点以上のイラストが閲覧できるギャラリー機能、ミュージックプレイヤーなども実装されており、作品世界をより深く味わうための拡張が行われています。
ゲームという媒体そのものを利用したトリックや、キャラクターが「プレイヤー」の存在を認識するかのようなメタフィクション的な演出が随所に盛り込まれています。単なるホラーゲームの枠に収まらない、プレイヤーの精神に直接干渉してくるような特異な体験が提供されています。
本作は、2017年にTeam SalvatoがPC向けに公開した無料のビジュアルノベル『Doki Doki Literature Club!』を原作としています。原作が持つ衝撃的なメタフィクション要素やサイコホラー体験をそのままに、グラフィックのHD化や家庭用ゲーム機向けの新シナリオを追加し、コンシューマー版として再構成されたタイトルです。













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