『CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜』、2010年11月25日にアイディアファクトリー(オトメイト)から発売されたPlayStation 2対応の君と壊れた世界を生きるアドベンチャーゲーム。
平和な日常と荒廃した夢の世界を行き来しながら、時空を超えた愛と過酷な運命を紐解くサスペンスフルな作品となっています。
物語の主人公は、秋霖学園の初等部に通う小学6年生の少女・九楼撫子。彼女は、いつからか「荒廃した世界の夢」を毎日のように見るようになります。現実世界では、新任教師によって集められた問題児たちと共に「特別授業」という課題に取り組むことになりますが、やがて夢の世界と現実がリンクし始め、彼女は想像を絶する運命の渦へと巻き込まれていきます。
本作は、小学生としての淡い恋や友情を描く「現実パート」と、崩壊した未来でシリアスなドラマが展開する「夢の世界パート」の二重構造で進行します。プレイヤーの選択によって物語は分岐し、幼なじみやクラスメイトたちが抱える秘密、そして世界が壊れてしまった真実が明らかになります。時空を超えて交錯する想いや、愛する人のために世界を天秤にかける究極の選択が、プレイヤーの心を激しく揺さぶります。
その高い人気から、後日談を追加したPlayStation Portable版、新規エピソードを加えたPlayStation Vita版、そして「中学生編」を収録したNintendo Switch版と、数多くの機種へ移植され続けています。どのハードでも色褪せない、切なくも美しい愛の物語を体験することができます。
本作は、オトメイトから発売された完全オリジナル作品です。小学生の主人公という乙女ゲームとしては珍しい設定から始まりながら、後半にかけて怒涛のように展開するシリアスなストーリー構成が高く評価されました。舞台化やキャラクターソングCDの発売など多角的なメディアミックスが行われ、発売から10年以上経っても多くのファンに愛され続ける、ブランドを代表する名作の一つです。












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