『ゾンビサバイバル コロニービルダー They Are Billions』は、2020年8月20日にスパイク・チュンソフトよりPlayStation 4向けに発売されたリアルタイムストラテジーゲーム。本作は、文明が崩壊したスチームパンク風の世界を舞台に、わずかに生き残った人類の指導者として入植地(コロニー)を建設し、周辺を徘徊する感染者たちから人々を守り抜くサバイバルシミュレーション作品です。2019年にPC版が正式リリースされ、その圧倒的なゾンビの物量とシビアな難易度が話題となった『They Are Billions』のコンシューマー移植版となります。
ゲームの目的は、指定された期間までコロニーの中枢である「司令部」を守り抜くことです。プレイヤーは、労働者を集めて資源を確保し、住居や発電所を建設して街を広げながら、同時に強固な壁や兵器を配置して防衛線を構築しなければなりません。最大の特徴は、独自のゲームエンジンによって描画される数万体規模のゾンビの群れであり、画面を埋め尽くすほどの敵が波のように押し寄せる「ラッシュ」の光景は、プレイヤーに絶望と興奮を与えます。
本作の難易度は非常に高く、たった1体のゾンビの侵入が建物への感染を引き起こし、そこからネズミ算式に感染者が増えてコロニー全体が一瞬で壊滅する「パンデミック」の恐怖が常に付きまといます。しかし、コンシューマー版においてもコントローラーに最適化された操作系に加え、時間を止めてじっくりと指示を出せる「タクティカルポーズ」機能が実装されており、アクション操作が苦手なプレイヤーでも戦略と思考のみで極限の攻防を楽しむことが可能です。
原作となる『They Are Billions』は、スペインのインディーデベロッパーNumantian Gamesによって開発され、2017年の早期アクセス開始直後から世界中で爆発的なヒットを記録したPC用RTS(リアルタイムストラテジー)です。スチームパンクとゾンビアポカリプスを融合させた独特の世界観に加え、最大2万ユニットをリアルタイムで描画する独自エンジンの技術力が高く評価されました。コンシューマー版ではキーボード操作を前提としたUIがコントローラー向けに再構築されていますが、PC版が持つ「死にゲー」とも言えるシビアな戦略性はそのまま継承されています。












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