『Wreckfest(レックフェスト)』は、極限までリアルな物理演算によって再現された、車体同士が激しくぶつかり合う破壊のレースゲーム。日本では2019年12月19日にTHQ Nordic JapanからPlayStation 4で発売されました。その後、2021年06月02日にはPlayStation 5版が、2022年07月14日にはNintendo Switch版が発売され、多くのプラットフォームで熱狂的な支持を得ています。かつて『FlatOut』シリーズを手掛けたBugbear Entertainmentが開発を担当しており、単に速さを競うだけでなく、ライバルの車をクラッシュさせて脱落させる「デモリション・ダービー」の精神を色濃く受け継いだ作品です。
ゲームプレイは、サーキットでの順位を競う「レース」と、闘技場で最後の一台になるまで生き残りをかける「デモリション・ダービー」の2つの軸で展開されます。最大の特徴は、独自の物理エンジンによってシミュレートされた軟体ボディのような破壊表現です。激しい衝突によってボディはひしゃげ、タイヤは外れ、破片が飛び散り、走行性能にもリアルタイムで影響が出ます。プレイヤーはレースで稼いだ資金でパーツを購入し、エンジンのパワーアップだけでなく、バンパーやロールケージなどの装甲を強化して「走る戦車」のようなマシンを作り上げることも可能です。
本作の独自性は、硬派なレースゲームとしての側面と、バカゲーとしてのユーモアが同居している点にあります。マッスルカーや日本車といった王道の車種に加え、芝刈り機、スクールバス、農業用ハーベスター、果ては走るソファといった「ネタ車」までが真剣勝負を繰り広げます。特に「チャレンジモード」では、これらの特殊車両限定のレースや、三輪自動車でバスの群れから逃げ切るといった常識外れのミッションが用意されており、破壊の限りを尽くす爽快感と、カオスな光景に思わず笑ってしまうエンターテインメント性を提供しています。
開発元のBugbear Entertainmentは、フィンランドを拠点とするスタジオで、破壊表現にこだわったレースゲーム作りには定評があります。本作のルーツである「デモリション・ダービー」は、アメリカなどで実際に行われているモータースポーツイベントです。廃車寸前の車をぶつけ合うその野蛮で熱狂的な世界観に興味を持った方は、実際のイベント映像や、破壊を楽しむ映画『マッドマックス』シリーズなどを鑑賞することで、鉄と油の匂いがする興奮をより深く味わうことができます。













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