Return of the Obra Dinnのカバーアート

ゲーム概要

漆黒と白銀の世界が、記憶の断片を呼び覚ます。プレイヤーは19世紀初頭、消息を絶った商船オブラ・ディン号の調査官として、この幽霊船に乗り込むことになる。誰もいない、しかし確かに何かが起こった船内で、特殊な懐中時計を手に、過去へと遡るのだ。モノクロームで描かれた世界は、一見すると古めかしいが、その実、緻密に構築された3D空間。このコントラストこそが、本作の最大の魅力と言えるだろう。あなたは、この船で一体何が起こったのか、真実を解き明かせるだろうか?

斬新なゲームシステム

本作の最大の特徴は、その独特な調査システムにある。懐中時計「メメント・モーテム」を使うことで、プレイヤーは各人物が死亡した瞬間へとタイムリープする。ただし、そこにあるのは時間が止まった、まるでジオラマのような世界。音、声、そして視覚的な情報から、誰が、いつ、どこで、どのように死んだのかを推理していくのだ。まるで、白黒映画の中に迷い込んだ探偵。手がかりは、その静止した世界の中に隠されている。

  • 死の間際の状況を観察し、情報を収集
  • 手記に登場人物の身元、死因、加害者などを記録
  • 3人分の情報を正しく特定するごとに結果が確定

一筋縄ではいかない、この推理パズル。だからこそ、解き明かした時の達成感は格別だ。

引き込まれるストーリー

物語は、1807年、無人となって帰港したオブラ・ディン号から始まる。プレイヤーは東インド会社の保険調査官として、この謎に包まれた事件の真相を追うことになる。手がかりは、未完成の手記と、死の瞬間を追体験できる懐中時計。過去に遡り、船内で起きた出来事を断片的に繋ぎ合わせることで、徐々に全貌が明らかになっていく。フォルモサの王族、光る貝殻、そして人魚…一見バラバラに見える要素が、複雑に絡み合い、驚愕の結末へと導く。散りばめられた伏線、予想を裏切る展開。真相に近づくほど、あなたはオブラ・ディン号の呪縛から逃れられなくなるだろう。