妹を探していたはずが、気づけば見知らぬホステルの密室に閉じ込められていた――。中国のインディーゲームスタジオNEKCOMが開発した『DYING: Reborn(ダイイング:リボーン)』は、狂気に満ちた空間からの生還を目指すホラーパズルアドベンチャーです。2017年5月25日にOasis GamesからPlayStation 4およびPlayStation Vita、PlayStation VR向けに配信が開始され、その後PCやNintendo Switchへも移植されました。
プレイヤーは主人公・マシューの視点(一人称視点)で、薄暗く血生臭い部屋を探索します。画面内の怪しい場所を調べてアイテムを収集し、それらを組み合わせたり機械の暗号を解読したりして、密室からの脱出経路を切り開くのが基本的なゲームの流れです。主人公を挑発するナビゲーターは、魚の頭を被った不気味な怪人。日本国内向けのローカライズでは、声優の木村昴氏による熱の入った日本語吹き替えが収録されており、海外インディーゲームでありながら、B級ホラー映画のような強烈な個性を放っています。
純粋な「脱出ゲーム」としての手応えは十分ですが、一部のパズルはノーヒントに近く、理不尽さを感じるほどの高難易度。また、本作をプレイする上で最も注意すべきはPS VR版の仕様です。通常のPS4版やVita版が全6ステージの物語であるのに対し、VR版はその中から3ステージだけを抜き出したダイジェスト的な構成となっています。そのため、VR特有の没入感を味わえる反面、VR版単体ではストーリーの全貌を把握できないという複雑な実態があります。
密室に散りばめられた手がかりを繋ぎ合わせ、自らの頭脳で窮地を脱するパズル要素。何もない部屋から脱出の糸口を見つけた瞬間の「ひらめき」は、謎解きゲームならではの強烈な快感をもたらします。もしデジタルな謎解きで行き詰まってしまったら、あえてアナログな立体パズルを手に取り、手先の感覚から脳を直接刺激してみてはいかがでしょうか。重厚な金属の質感と複雑な構造が、硬くなった思考を柔らかく解きほぐしてくれるはずです。













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