『スーパーロボット大戦V』は、2017年にPlayStation 4およびPlayStation Vita向けに発売されたシミュレーションRPGで、シリーズ25周年記念作品の第2弾として制作されました。後にNintendo SwitchおよびSteamでも展開され、より多くのプレイヤーに親しまれる作品となりました。本作はシリーズの伝統を受け継ぎながらも、完全新規の世界観とストーリーを採用し、単独完結型の構成で描かれています。

物語の舞台は、異なる世界が融合した「多元世界」。プレイヤーは、男性主人公・叢雲総司または女性主人公・如月千歳のいずれかを選び、謎の機体「ヴァングレイ」と共に、異星文明「ガーディム」や次元を超えた敵勢力との戦いに身を投じていきます。物語は『宇宙戦艦ヤマト2199』のイスカンダル航海を軸に、複数の地球と世界を巡る壮大な旅路として展開され、原作の枠を超えたクロスオーバーが巧みに描かれます。

参戦作品には『劇場版 機動戦艦ナデシコ』『コードギアス 反逆のルルーシュR2』『天元突破グレンラガン』『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』『フルメタル・パニック!』シリーズなど、シリーズ初参戦を含む全26作品が登場。特に『宇宙戦艦ヤマト2199』の参戦は大きな話題を呼び、戦艦ヤマトがスパロボの戦場で活躍するという異色の展開が実現しました。

ゲームシステムは『第3次スーパーロボット大戦Z』をベースにしつつ、「スキルルート」「TacP」「ファクトリー」「エクストラアクション」などの新要素が導入され、戦略性と育成の自由度が大幅に向上。戦闘アニメーションはフルボイス対応で、据え置き機ならではの高精細な演出が魅力です。

『スーパーロボット大戦V』は、シリーズの集大成としての風格と、新たな挑戦を両立させた作品であり、スパロボ初心者からベテランまで幅広く楽しめる一作となっています。