『ホットライン マイアミ Collected Edition』は、2015年6月25日にスパイク・チュンソフトより発売されたPlayStation 4およびPlayStation Vita用バイオレンスアクションゲームであり、世界的な熱狂を生んだインディーゲーム『ホットライン マイアミ』とその続編『Wrong Number』の2作品を1本にまとめた決定版です。プレイヤーは謎の留守番電話の指令を受け取る男となり、1989年のマイアミを舞台に、ロシアンマフィアたちをたった一人で壊滅させる狂気の日々に身を投じます。
本作の最大の特徴は、敵も自分も「一発食らえば即死」というヒリヒリするような緊張感です。見下ろし型の視点で建物に侵入し、ドアを蹴破り、落ちている銃やバットを拾って敵を瞬殺していくのですが、一瞬の判断ミスが命取りとなります。しかし、死んでもボタン一つで瞬時にリスタートできるため、何度も死んで敵の配置や行動パターンを覚え、リズムよくフロアを制圧していく中毒性の高いプレイが楽しめます。
ゲーム全体を包み込むのは、原色を多用したギラギラとしたネオン調のドット絵と、脳を揺さぶるような強烈なシンセウェーブのBGMです。暴力とドラッグ、そして幻覚が入り混じるサイケデリックな演出がプレイヤーの感覚を麻痺させ、トランス状態のような没入感を生み出しています。
続編となる『Wrong Number』では、複数のキャラクターを操作することになり、物語の規模も難易度もさらに拡大しています。過激な暴力表現と難解でミステリアスなストーリーが絡み合い、ただのアクションゲームにはない、危険で背徳的な体験が提供されています。
本作は、スウェーデンのインディー開発チームDennaton GamesがPC向けにリリースし、カルト的な人気を誇る『Hotline Miami』シリーズを原作としています。日本国内の家庭用機向け移植にあたり、2作品をセットにしたパッケージ版として販売され、CEROの規定に合わせた表現修正を行いつつも、原作の持つハードコアな魅力と世界観を再構成したタイトルです。












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