『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』のニンテンドー3DS版は、2017年7月29日にスクウェア・エニックスから発売されたRPGで、PlayStation 4版と同時リリースされました。3DS版最大の特徴は、3Dモードと2Dモードの“デュアル表示”に対応している点で、上画面に3Dグラフィック、下画面にドット絵の2D表示が同時に展開されるという、シリーズ初の試みが話題を呼びました(※序盤以降はどちらかを選択)。
物語は、勇者の生まれ変わりである主人公が、自らの運命と世界の真実に向き合う壮大な冒険を描いており、シリーズの原点回帰を意識した構成となっています。3DS版では、すれちがい通信を活用した「ヨッチ族の村」や「時渡りの迷宮」、歴代ドラクエ作品の世界を巡る「冒険の書の世界」など、他機種にはない独自要素が多数収録されています。
戦闘はコマンド式で、2Dモードでは従来のドラクエらしいランダムエンカウント、3Dモードではシンボルエンカウントを採用。職業システムはありませんが、スキルパネルによる成長要素や「ゾーン」「れんけい」などの新システムが導入され、戦略性と演出の両面で進化を遂げています。
PS4版と比べるとグラフィックは控えめですが、テンポの良さや携帯性、懐かしさを感じさせる2Dモードの存在など、3DSならではの魅力が詰まった作品です。なお、後に発売された『ドラゴンクエストXI S』では、3DS版の要素の一部が再構成されてSwitchなどに移植されましたが、3DS版独自の演出や演出テンポは本作ならではの体験といえます。
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