『ベイマックス ヒーローズバトル』は、ディズニー映画『ベイマックス』のその後を描いた横スクロールアクションゲームであり、ニンテンドー3DS向けに設計されたタイトルです。プレイヤーはヒロ、ワサビ、フレッド、ゴー・ゴーの4人のキャラクターを操作し、ロボット軍団の侵略から都市「サンフランソウキョウ」を守るという構造が採用されています。ベイマックスはプレイアブルキャラクターではなく、ヒロのサポート役として登場し、ハニー・レモンはナビゲーターとして物語を補完する役割を担います。
ゲームは全21ステージのストーリーモードと、より高難度のチャレンジモードで構成されており、各ステージには「H」「E」「R」「O」のパネルや巻物などの収集要素が配置されています。これらを集めることで、チャレンジステージの解放やイラスト・フィギュアのアンロックが可能となり、プレイヤーの探索意欲を刺激する設計が施されています。特に、フィギュアモデル(全18種)やイラスト(全72種)の収集は、原作ファンに向けたコンテンツ拡張の一環として機能しています。
操作体系は、スライドパッドやボタンによる移動・攻撃・ジャンプに加え、タッチ操作による特殊アタックが導入されており、直感的かつシンプルな操作性が意識されています。各キャラクターは固有の技を持ち、敵の種類やステージ構成に応じて使い分ける必要があります。この設計は、アクションゲームとしての基本的な手応えを維持しつつ、キャラクター性を活かした戦術的選択を可能にする構造となっています。
加えて、本作は3D立体視に非対応であり、2D表示に特化した演出が採用されています。これは、アニメの世界観を忠実に再現するための意図的な選択と考えられ、視覚的な明瞭性と演出の統一感を重視した設計思想の表れといえます。結果として、『ベイマックス ヒーローズバトル』は、映画のファン層を対象に、手軽にヒーロー体験を提供することを目的とした作品であり、キャラクターゲームとしての役割を明確に果たす構造が確立されています。
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