『KAMI』は、手漉きの和紙のような温かみある質感をデジタル空間で再現した思考型パズルゲーム。2015年02月18日にフライハイワークスからニンテンドー3DS(ダウンロード専用)で配信されました。画面の中に広がるのは、折り紙や千代紙を張り合わせたようなカラフルで幾何学的な模様。プレイヤーは、落ち着いたBGMと紙擦れの音に包まれながら、バラバラの色彩で構成されたステージをたった一枚の色の紙へと染め上げる、静かで知的な作業に没頭します。

ゲームプレイは、画面下部の色パレットから一色を選び、ステージ上の任意の場所をタッチして色を塗り替えていくシンプルなルールです。タッチした場所と同じ色の隣接する領域が、まるで紙がめくれるようにパタパタと新しい色へと変化し、周囲の領域を飲み込んでいきます。各ステージには「Perfect」となる規定の手数が設定されており、いかに少ない手数で画面全体を単色に統一できるかを競う、詰め将棋のような先読みと論理的思考が求められます。

本作の独自性は、パズルを解く過程そのものが持つASMR的な心地よさにあります。色を塗り替えるたびに「カサカサ」と紙がめくれるリアルな効果音が鳴り響き、視覚的にも聴覚的にもプレイヤーをリラックスさせます。制限時間に追われることなく、美しい配色の和紙を眺めながらじっくりと最善手を考える時間は、デジタルゲームでありながらアナログな手触りを感じさせる「癒やし」の体験を提供しています。

開発元のState of Play Gamesは、ロンドンを拠点とするインディーゲームスタジオであり、手作りの温かみを大切にしたアートスタイルで知られています。本作のアートワークに見られるような、日本の美意識や紙の質感に興味を持った方は、日本の伝統色を紹介した色彩図鑑や、実際に和紙に触れられる書籍などを手に取ることで、その繊細な世界観をより深く味わうことができます。

日本の伝統色 (関連書籍)

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