『ロストヒーローズ2』は、2015年2月5日にバンダイナムコゲームスからニンテンドー3DS向けに発売された3DダンジョンRPGで、開発は前作と同じくランカースが担当しました。『コンパチヒーローシリーズ』の流れを汲む作品であり、ウルトラマン・仮面ライダー・ガンダムの3大ヒーローがSD化されて共演するクロスオーバー作品として、前作『ロストヒーローズ』の続編にあたります。
本作では、前作のシステムを踏襲しつつ、戦闘バランスや育成要素、演出面が大幅に強化されています。新たに導入された「ラッシュシステム」は、味方側の「ヒーローラッシュ」と敵側の「エネミーラッシュ」に分かれ、ゲージを溜めて発動することでステータス強化やスキル消費軽減などの恩恵を得られます。さらに、エネミーラッシュ終了時には「ブレイブスキル」が発動し、戦局を一変させる逆転演出が加わりました。
キャラクター育成では、スキルツリーやフォース(パッシブスキル)に加え、2周目以降に開放される「トレーニングルーム」によってステータスを任意に強化できるようになり、自由度が大きく向上しています。また、ランダム生成ダンジョン「ランダム・キューブ」も刷新され、敵の属性や出現傾向を任意に設定できるようになったことで、素材収集やチップ集めの効率が改善されました。
登場キャラクターは前作からの続投に加え、『仮面ライダーウィザード』『ウルトラマンギンガ』『ダブルオークアンタ』『∀ガンダム』などの新規参戦があり、プレイアブルキャラは20名以上、アシストキャラを含めると50名以上に及びます。さらに、DLCによって前作の一部キャラやサブクエストも追加可能となっており、シリーズファンへの配慮も見られます。
演出面では、主要キャラクターにボイスが追加され、クロスオーバースキル発動時の掛け合いや、原作再現を意識した演出が強化されています。特にゼロとクアンタの「GNウルティメイトゼロソード」や、ギンガとフォーゼの「超銀河クロスシュート」など、作品の垣根を越えた連携技は本作ならではの魅力です。
一方で、DLCキャラのスキル構成やクロスオーバー技の未実装、作品間の出番格差、BGMの切り替え頻度の多さなど、細部における不満点も指摘されています。それでも、前作の不満点を多く解消し、戦術性と演出の両面で進化を遂げた本作は、コンパチヒーローシリーズの集大成として高い完成度を誇ります。
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