1991年にカプコンから発売されたファミリーコンピュータ用ソフト『井出洋介名人の実戦麻雀II』は、プロ雀士である井出洋介氏が監修を務めた麻雀ゲームです。前作に引き続き2人打ち麻雀を採用していますが、擬似的に4人打ちの得点計算が行われる点が特徴です。

本作では、行方不明になった父親を探し出し、謎の麻雀組織「龍の一族」の謎を追うRPGモード「八百屋の雀士」が新たに搭載されました。プレイヤーの実家である八百屋を舞台に、麻雀を通じた冒険が繰り広げられます。前作に存在したフリー対局モード「実戦麻雀」は廃止されましたが、リーグ戦、実戦問題、そしてRPGモードという3つのゲームモードで、さまざまな麻雀の楽しみ方ができます。

リーグ戦では、一発や裏ドラの無い競技麻雀ルールが採用されており、より戦略的な思考が求められます。また、ノーテンチョンボのみですがチョンボのルールも存在し、満貫払いの罰符が科せられます。麻雀の腕を磨きたいプレイヤーには、井出洋介氏本人の実戦譜を元にした「何を切る?」形式の問題に挑戦できる「麻雀を学ぼう!」モードも用意されています。

専用コントローラーが同梱されていますが、前作のコントローラーとの互換性があり、一部の操作はファミコン本体のコントローラーでも行えます。グラフィック面では麻雀牌のデザインが一新されました。ただし、ルール設定などのオプション機能やBGMセレクトは廃止され、BGMはメドレー形式で演奏されます。