『ロストヒーローズ』は、2012年9月6日にバンダイナムコゲームスからニンテンドー3DSおよびPlayStation Portable向けに発売された3Dダンジョン探索型RPGで、開発はランカースが担当しました。『コンパチヒーローシリーズ』の系譜に連なる作品であり、ウルトラマン、仮面ライダー、ガンダムといった異なるヒーロー作品のキャラクターたちがSD(スーパーデフォルメ)化されて共演するクロスオーバー作品です。

本作の舞台は「キューブ」と呼ばれる異空間で、ヒーローたちは突如として力を失い、記憶も曖昧な状態でこの世界に飛ばされます。プレイヤーは彼らを操作し、仲間を集めながらキューブの謎と「リジェス」と呼ばれる敵組織の陰謀に立ち向かっていきます。ストーリーはシリアスな展開を軸にしつつも、原作を踏まえたギャグや掛け合いも多く、ファン向けの演出が随所に盛り込まれています。

ゲームシステムは『世界樹の迷宮』に近い3DダンジョンRPG形式で、プレイヤーは4人パーティを編成し、ターン制のコマンドバトルで戦います。各キャラクターはスキルツリーによって成長し、戦闘で得られるAP(アビリティポイント)を使ってスキルを習得していきます。さらに、2人のヒーローによる合体技「クロスオーバースキル」や、巨大な敵に挑む「ライドバトル」など、シリーズ独自の要素も多数搭載されています。

登場キャラクターは、ウルトラマンゼロ、仮面ライダーオーズ、νガンダムをはじめとする15人のプレイアブルキャラクターと、20人以上のアシストキャラクターで構成されており、各キャラには原作を踏まえた個別スキルや演出が用意されています。敵キャラクターも、デビルガンダム、ベリアル、恐竜グリードなど、各作品の強敵が多数登場し、オリジナルの敵組織「リジェス」として統合されています。

3DS版はすれちがい通信によるランダムダンジョン生成に対応し、PSP版はカスタムサウンドトラック機能を搭載。どちらのバージョンもストーリーや登場キャラに違いはありませんが、UIやロード時間などに若干の差異があります。後に続編『ロストヒーローズ2』が2015年に発売され、前作の改良版『BONUS EDITION』も同梱されました。