『CODE OF PRINCESS』は、スタジオ最前線が開発し、アガツマ・エンタテインメントよりニンテンドー3DS向けに発売されたベルトスクロール型アクションRPGです。本作は、かつてセガの『ガーディアンヒーローズ』を手がけたスタッフが中心となって制作されており、同作で実現できなかった要素を盛り込むことを目的とした設計思想が反映されています。プレイヤーは聖剣DXカリバーを操る王女ソランジュを中心としたパーティーを操作し、魔物の脅威に立ち向かう物語が展開されます。

ゲームシステムは、奥・中央・手前の3ラインを自由に移動しながら戦う構造を採用しており、ベルトスクロール型アクションにRPG的な成長要素を加えた設計となっています。各キャラクターは固有の攻撃技や魔法を持ち、MPやバーストゲージを活用することで戦術の幅が広がります。特に「バースト」や「ロックオン」などのシステムは、ダメージ倍率や追尾性能を強化する要素として機能し、戦闘の緊張感と爽快感を高めるための工夫が施されています。

登場キャラクターは非常に個性的で、王女ソランジュ、女盗賊アリー、ネクロマンサーのゾゾ子、エルフのアレグロなど、設定やデザインに強い癖を持つ構成が特徴です。これらのキャラクターは、ストーリーモードやフリープレイ、追加クエストなどで使用可能であり、隠しコマンドによって一般市民や敵キャラクターまで操作可能になる仕様も導入されています。キャラクターごとの性能差や操作感の違いが明確に設計されており、プレイヤーの好みに応じた戦術選択が可能です。

物語は、王国の滅亡から始まり、冥王軍との戦いを通じて仲間との絆や世界の真実に迫る展開が描かれます。一方で、世界観にはネットスラングやパロディ要素が多く散りばめられており、シリアスな筋書きとコミカルな演出が混在する構造となっています。この設計は、プレイヤーに対して一貫したトーンよりも多様な感情体験を提供することを意図しており、キャラクターの言動や演出においてもその方針が徹底されています。