『SDガンダム GGENERATION 3D』は、2011年12月22日にニンテンドー3DS向けに発売されたウォー・シミュレーションゲームで、Gジェネシリーズとしては初めて3D立体視に対応したタイトルです。開発はトムクリエイトが担当し、従来のシリーズ作品『WARS』や『WORLD』の流れを汲みつつも、独自の新システムを多数導入しています。
本作の最大の特徴は、スーパーロボット大戦シリーズでおなじみの「精神コマンド」や、1機に2人のパイロットを乗せられる「複座システム」の採用です。これにより、戦術の幅が大きく広がり、育成や戦闘の自由度が向上しました。また、3DSのカメラ機能を活用したARカードやQRコードによるユニット入手も可能で、立体的な演出と相まって新しい遊び方が提案されています。
参戦作品はやや絞られており、『機動戦士ガンダムAGE(第1部)』や『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』、『劇場版 機動戦士ガンダム00』などが新規参戦。一方で、『センチネル』や『閃光のハサウェイ』などの非映像作品やGジェネオリジナル機体は削除され、全体的なボリュームは控えめです。
ゲームシステム面では、「設計」や「交換」が廃止され、「開発」と「捕獲」によるユニット登録が中心となりました。また、戦艦の購入ができず、コロニーレベルを上げることで入手する形式に変更されています。戦闘では「追撃システム」が導入され、条件を満たすと戦闘アニメ中にリーダー機が追撃を行う演出が発生し、戦略性と演出の両面でプレイヤーを楽しませます。
キャラクターは全員スカウト可能で、一般兵やマリナ・イスマイール、コンスコンといった意外な人物まで仲間にできます。戦闘アニメは一部新規に作られており、3D立体視による迫力ある演出が高く評価されました。ただし、戦闘アニメ以外のイベントや会話にはボイスがなく、演出面での物足りなさを感じる場面もあります。
総じて、『GGENERATION 3D』は新機軸のシステムと3DSならではの機能を取り入れた意欲作であり、シリーズの新たな可能性を模索した一作といえるでしょう。
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