『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END』は、2014年8月28日にPlayStation 3用ソフトとしてバンダイナムコゲームスより発売されたシミュレーションRPGであり、「魔装機神」シリーズの第4作にして完結編となる作品です。本作は、異世界ラ・ギアスを舞台に展開される重厚な群像劇と、精霊と契約した魔装機による戦いを描いたシリーズの最終章であり、1996年の『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』から続く壮大な物語に終止符を打つタイトルです。

物語は、前作『魔装機神III PRIDE OF JUSTICE』の数か月後、地底世界ラ・ギアスに新たな国家「アルメラ共和国」が台頭し、各国の均衡が崩れ始める中で、地上から召喚された少年サキト・アサギを中心に展開されます。彼の搭乗する新型魔装機「レイブレード」は、従来の魔装機とは異なる設計思想を持ち、物語の鍵を握る存在として描かれます。一方、シリーズの主人公マサキ・アンドーやシュウ・シラカワたちも再び登場し、ヴォルクルス教団や崇使(すうし)と呼ばれる謎の存在との最終決戦に挑むことになります。

ゲームシステムは、従来の戦術性を維持しつつ、「ポゼッション(精霊憑依)」や「TRゲージ」などの新要素が導入され、戦闘の奥深さと演出の迫力がさらに強化されています。また、ルート分岐やマルチエンディングも健在で、プレイヤーの選択によって物語の結末が変化する構成となっています。戦闘アニメーションはすべて高解像度で描き直され、PS3の性能を活かした滑らかで迫力ある演出が展開されます。

登場キャラクターには、マサキやリューネ、シュウといったおなじみの面々に加え、サキト、エリシア、アディーナム、ヴァールニーヤなど新たな人物が多数登場。彼らの信念や葛藤が交錯することで、物語はより複雑かつ深みのある展開を見せます。主題歌はJAM Projectによる「Crest of “Z’s”」が採用され、シリーズの終焉にふさわしい熱量とスケールを音楽面でも支えています。

本作は、開発元ウィンキーソフトが手がけた最後のスーパーロボット大戦作品であり、同社の歴史と魔装機神シリーズの集大成として、多くのファンにとって特別な意味を持つタイトルとなりました。