『機動戦士ガンダムUC』(PS3版)は、2012年3月8日にバンダイナムコゲームスから発売された3Dアクションゲームで、開発はフロム・ソフトウェアが担当しました。原作は福井晴敏による小説およびOVA作品『機動戦士ガンダムUC』であり、本作はそのアニメ版episode 3までの内容をベースに、プレイヤーがモビルスーツを直接操作して戦闘を行う形式で構成されています。
ゲームモードは大きく分けて「ユニコーンモード」と「カスタムキャストモード」の2つが存在します。ユニコーンモードでは、バナージ・リンクスを中心とした原作の物語を追体験できる構成となっており、マリーダ・クルスやフル・フロンタルといった他キャラクターの視点からもプレイ可能です。戦闘はTPS視点のリアルタイムアクションで、射撃・格闘・ブースト・ロックオン・カバーアクションなどを駆使して戦います。敵機を真っ二つに切り裂く「溶断分裂」や、直撃による「核爆発」など、演出面にも力が入っており、原作の迫力を再現した戦闘が展開されます。
カスタムキャストモードでは、最大6機のMSと1隻の戦艦(艦長+クルー3名)を自由に編成し、連続ミッションに挑戦することができます。特定のキャラ同士を組み合わせることで専用の会話イベントが発生するなど、クロスオーバー的な楽しみも用意されています。MSやパイロット、武装はUCポイントを使って強化可能で、エンブレム装備によるステータス補正や、武器換装による戦術の幅も存在します。
登場機体はユニコーンガンダム(ユニコーン/デストロイモード)、シナンジュ、クシャトリヤ、デルタプラス、スタークジェガン、ギラ・ズールなど、episode 3までに登場する主要MSが網羅されており、DLCによってデルタガンダム、シナンジュ・スタイン、ガンダムデルタカイ、フルアーマー・ユニコーンガンダム、νガンダム、サザビーなども追加されました。特装版には、アニメダイジェストBlu-rayと福井晴敏書き下ろし小説『戦後の戦争』が同梱され、初回特典としてデルタガンダムのプロダクトコードが封入されています。
操作性やUIにはやや癖があり、戦闘機形態での挙動やロックオンの仕様に戸惑う声もありましたが、戦闘演出や原作再現度、BGM演出(カスタムBGM対応)などは高く評価されました。一方で、収録エピソードがepisode 3までに限られていること、DLCの価格設定、ボリューム不足などが惜しまれる点として挙げられています。
コメントを追加