『ポータル2』、2011年6月2日にエレクトロニック・アーツから発売されたPlayStation 3およびXbox 360対応のファーストパーソン・パズルアクションゲーム。空間と空間を繋ぐ「ポータルガン」を駆使して、無機質で狂気に満ちた研究所からの脱出を目指す、物理法則とブラックユーモアが融合した傑作となっています。

物語は、前作から長い年月が経過し、植物に浸食され荒廃した「Aperture Science」研究所で主人公チェルが再び目覚めるところから動き出します。おしゃべりでおっちょこちょいな人格コア「ウィートリー」の手引きで脱出を試みますが、その過程でかつての宿敵であるAI「GLaDOS(グラドス)」を再起動させてしまいます。プレイヤーはGLaDOSの冷徹な試験と皮肉に満ちた言葉を浴びながら、研究所の深層部に眠る新たな謎と、創設者ケイブ・ジョンソンの狂気的な歴史に触れていくことになります。

パズル要素は前作から大幅に進化し、ポータルを作るだけでなく、触れると高く跳ね上がる「青いゲル」や超加速する「オレンジのゲル」、物体を運ぶ「光の橋」といった新ギミックが多数登場します。これらを組み合わせ、重力や慣性を計算してステージをクリアする爽快感は格別です。また、独立したストーリーを持つ協力プレイ(Co-op)モードも搭載されており、2体のロボット「アトラス」と「P-ボディ」を操作して、パートナーと知恵を出し合いながら難問に挑むことも可能です。

パズルゲームの枠を超えた映画的なストーリーテリングと、愛すべきキャラクターたちが織りなす極上のエンターテインメント。知恵と閃きで出口なき迷路を切り拓く、唯一無二の思考体験がプレイヤーを待っています。

本作は、2007年に発売されたオムニバスソフト『オレンジボックス』に収録されていた短編パズルゲーム『Portal』の続編です。短編ながらその斬新なゲーム性と、「ケーキは嘘(The cake is a lie)」というミームを生んだ独特の世界観が世界中で爆発的な人気を博し、フルプライスの単独タイトルとして本作が制作されるに至りました。

原作:Portal (オレンジボックス収録)