『HOMEFRONT』は、強大な軍事力を備えた大朝鮮連邦(GKR)によって本土を占領された近未来のアメリカを描く、衝撃的な設定のFPSです。2011年4月14日にスパイクからPlayStation 3およびXbox 360で発売され、その1週間後の4月21日にはサイバーフロントからPC版もリリースされました。
物語の舞台は、経済崩壊と疫病によって衰退した2027年のアメリカ合衆国です。プレイヤーは元米軍パイロットのロバート・ジェイコブスとなり、レジスタンスの一員として占領軍の圧倒的な武力に立ち向かいます。脚本は、映画『地獄の黙示録』や『若き勇者たち(Red Dawn)』で知られるジョン・ミリアス氏が担当しており、占領下の凄惨な光景や、極限状態に置かれた人々の葛藤がリアルかつダークに描かれています。
ゲームプレイは、スクリプト演出を多用した映画的な体験を重視したシングルプレイキャンペーンが核となっています。住宅街やショッピングモールといった日常的な場所が戦場と化し、身近な道具を武器に変えて戦う泥臭いゲリラ戦が展開されます。プレイヤーは仲間と共に、偵察ドローン「ゴライアス」などのハイテク兵器を活用しながら、ミシシッピ川を越えて自由を取り戻すための反撃へと身を投じていきます。
マルチプレイモードでは、最大32人による大規模なチーム対戦を楽しむことができます。最大の特徴は、対戦中に敵の撃破や目標達成で獲得できる「バトルポイント(BP)」というシステムです。貯めたBPをその場で消費することで、強力な武器や車両、さらには空爆といった支援要請をリアルタイムで購入・展開できるため、戦況に応じたスピーディーな戦術選択が勝利の鍵となります。
『HOMEFRONT』は、映画『若き勇者たち』の監督・脚本を務めたジョン・ミリアス氏が世界観を構築した完全オリジナルのFPSです。単なるアクションゲームに留まらず、前日譚を描く小説版が発売されるなど、緻密な年代表に基づいた「架空の近現代史」としての深みを持っています。












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