『バトルファンタジア』は、2008年5月29日にPlayStation 3向けに発売された対戦型格闘ゲームであり、アークシステムワークスが開発した新規IP作品です。従来の2D格闘のゲーム性を維持しながら、3Dグラフィックによる「2.5次元」表現を導入し、後の『ストリートファイターIV』などに影響を与えました。発売後には、ストーリーモードのフルボイス化やネットワーク対戦機能が話題となり、2010年にはダウンロード版が配信されました。さらに、2015年にはSteam版『Revised Edition』が登場し、NESiCAxLive版のバランス調整を反映した内容で再評価を受けています。

プレイヤーは、剣と魔法が交錯する幻想世界を舞台に、個性豊かなキャラクターを操作して戦います。戦闘は1レバー+5ボタンで構成され、攻撃を受け流す「ガチボタン」や、反撃技「ガチドライブ」、一時的強化を行う「ヒートアップ」など、読み合いを重視したシステムが搭載されています。加えて、ダメージはRPG風に数値で表示され、HPやMPゲージの概念が導入されており、世界観と演出が融合した構成となっています。

ストーリーモードでは、ウルスやマルコ、オリヴィアなど12名のキャラクターが登場し、それぞれの視点から物語が展開されます。全編フルボイスで収録され、プレイ内容によって隠しエピソードやキャラカラーが解禁される仕様です。その過程で、プレイヤーは「黒き前兆」と呼ばれる存在や、最終ボス「ジ・エンド オブ デスブリンガー」の謎に迫ります。加えて、ギャラリーモードやサバイバルモード、プラクティスモードなど家庭用ならではの機能も充実しており、初心者から上級者まで幅広く楽しめる構成となっています。