『テュロック』は、1997年にNINTENDO 64で登場した『時空戦士テュロック』を原作とし、ストーリーや設定を一新して2008年5月29日にPlayStation 3向けに発売されたリブート作品です。シリーズの中ではリアリズム重視のSF路線へと転換され、Unreal Engine 3による高精細なグラフィックと、最大16人のオンライン対戦を可能にするマルチプレイ機能が導入されました2。発売後は協力ミッションや専用マップを含むオンラインモードが注目され、恐竜を利用した戦術や三つ巴の戦闘構造が話題となりました。

『テュロック』は、FPSとして未知の惑星「ブラックウォーター」を舞台に、特殊部隊「ウイスキー中隊」の一員である主人公テュロックが、犯罪組織の首謀者ケーンを追跡する任務に挑みます。プレイヤーは密林に潜み、ナイフや弓矢を駆使して敵兵や恐竜を暗殺しながら、サバイバルを進めます。恐竜は敵にも味方にもなり得る存在であり、敵陣に誘導して混乱を引き起こすなど、戦略的な活用が可能です。

戦闘では、火炎放射器やチェーンガンなど10種類以上の武器を使い分け、敵の背後に回り込んでステルスキルを決める場面もあります。その過程で、武器の重量によって移動速度が変化し、ナイフ装備時には高速移動が可能になります。加えて、弓矢による静かな狙撃や、恐竜の習性を利用した罠の設置など、多様な戦術が展開されます。

探索では、崖や密林が入り組んだ地形がプレイヤーの進行を阻みますが、高台やハシゴを活用することで優位な位置を確保できます。その過程で、恐竜の卵を刺激して敵陣に誘導するなど、地形と生態系を活かした戦術が求められます。物語は、テュロックの過去とケーンとの因縁を軸に展開し、仲間との再会や指揮系統の崩壊など、重厚なドラマが描かれます。