『étude prologue 〜揺れ動く心のかたち〜』は、卒業を控えた男女二人の視点から、複雑に絡み合う人間関係と将来への葛藤を描いた恋愛アドベンチャー。1998年8月7日にTAKUYOからPC(Windows)版が発売された後、同年11月26日にセガサターン版、2006年4月27日にグラフィックの一新やキャスト変更を行ったPlayStation 2版、そして2007年6月28日にはPlayStation Portable版が発売されました。
物語の舞台は、海沿いの街「南青瀬」にある天鳳高校。卒業を2ヶ月後に控えた高校3年生の郡司達也と佐伯瞳の二人が主人公であり、プレイヤーは開始時にどちらか一方を選択します。特筆すべきは、二人が「元恋人同士」であるという設定です。達也を選べば男性視点の恋愛物語、瞳を選べば女性視点の物語(乙女ゲーム的側面)が展開されますが、両方の視点でプレイすることで、一方の視点だけでは見えなかった相手の真意や過去の出来事が浮き彫りになる多層的な構造となっています。
ゲームシステムは、1日を数回に分けたタイムスケジュールの中で、マップ移動によってキャラクターと交流を深める形式を採用。体力や知力といった自己育成要素や、ミニゲーム、アルバイトなどのパラメーター管理が攻略に影響を与えます。単なる恋愛成就を目的とするだけでなく、卒業後の進路(大学進学や就職)を決定するまでの過程が丁寧に描かれており、キャラクターたちが抱えるリアルな悩みや切なさに焦点が当てられています。
リメイク版となるPlayStation 2版以降では、立ち絵やイベントCGの塗り直し、BGMのリニューアルに加え、音声がフルボイス化されるなど大幅な強化が図られました。さらにPlayStation Portable版では、PS2版の限定特典ドラマCDの内容が本編シナリオとして統合・ゲーム化されており、携帯機の利便性を活かしつつ、シリーズの中で最もボリュームのある物語を体験できる決定版となっています。
『étude prologue 〜揺れ動く心のかたち〜』は、TAKUYOが1990年代後半に制作したオリジナルの恋愛アドベンチャーです。同社の『Little Aid』や『Panic Palette』と世界観を共有しており、物語の時間軸はそれらの作品の1年前にあたります。













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