『エチュード プロローグ 〜揺れ動く心のかたち〜』は、1998年8月7日にTAKUYOからWindows 95/98用として発売された恋愛アドベンチャーゲームで、同年11月26日にセガサターン版が発売されました。後に2006年には声優陣を一新し、グラフィックを修正したPlayStation 2版、2007年にはPSP版も登場しています。

本作の最大の特徴は、男女二人の主人公を切り替えてプレイできる点です。男性主人公・郡司達也編では、幼なじみや同級生との関係を中心に描き、女性主人公・佐伯瞳編では、達也や周囲の人物を別の立場から見た物語が展開します。二人は元恋人同士という設定で、両視点をプレイすることで、片方だけでは見えない過去や登場人物の本心が明らかになります。

舞台は南青瀬にある天鳳高校の3年生たちの卒業前2か月。プレイヤーは1日単位で行動を選択し、前半1週間は主に校内、後半2週間は校外での行動が中心となります。目的は卒業後の進路を決めることですが、各キャラクターとの交流や選択肢によって恋愛イベントが発生し、エンディングが分岐します。

登場人物は、主人公の親友や元恋人、妹、クラスメイトなど多彩で、それぞれに固有の背景や人間関係が設定されています。サターン版はCD-ROMで発売され、フルボイス仕様(一部イベント)やイベントCGを収録。BGMや演出も当時の家庭用機向けに最適化されています。