『セガサターンで発見!!たまごっちパーク』は、1998年1月29日にバンダイから発売された“育成シミュレーション”ゲームです。セガサターン唯一のたまごっち専用ソフトとして登場した本作は、ゲームボーイ版『ゲームで発見!!たまごっち』のシステムをベースに、最大8匹の同時育成や季節の変化、セガキャラとの融合など、据え置き機ならではの要素を多数盛り込んだ意欲作です。発売時には専用のピンク色パワーメモリーが同梱され、セーブ機能に必須という特殊仕様も話題となりました。
プレイヤーは「たまごっちパーク」の管理者として、元祖・新種・てんしっち・セガっちなど多彩なたまごっちを育てます。育成は実機準拠で、食事・トイレ・しつけ・治療などを通じて成長を促します。季節ごとに食事メニューやBGMが変化し、春にはイチゴ、夏にはスイカ、冬には大根など、細やかな演出が施されています。セガのキャラクターをモチーフにした「そにっくっち」「ぺんごっち」「おぱおぱっち」なども登場し、ファンには嬉しいコラボレーションが展開されます。
育成中のたまごっちはパーク内を自由に動き回り、遊具や施設を利用して個性豊かな動きを見せます。トイレや遊び場などの施設は、育成数に応じて拡張され、しつけの高いたまごっちは自発的に行動するようになります。大会モードでは、食べ物の早食いやハードル走などの競技に挑戦でき、育成したパラメータを競うことも可能です。死亡時にはおばけっちとなり、墓参りイベントを通じててんしっちとして再育成することもできます。
セガサターンの性能を活かし、たまごっちの動きや表情は立体的かつ滑らかに描かれています。一方で、セーブデータの新規作成ができない仕様や、たまごっち同士の交流が少ない点など、据え置き機ならではの制約も存在します。それでも、シリーズの中でも異色の完成度を誇る本作は、セガファンとたまごっちファンの両方にとって記憶に残る一作となりました。
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