『スティープ・スロープ・スライダーズ』は、リアルな挙動と多彩なトリックが魅力のセガサターン用スノーボードゲームです。

本作は、CAVEとビクターインタラクティブソフトウェアが共同開発し、セガサターンの性能を活かした滑らかなポリゴン描写と高速スクロールを実現しています。プレイヤーは複数のコースでタイムアタックやフリースタイル競技に挑戦でき、ハーフパイプやスノーパークなどの専用ステージも収録。トリックは方向キーではなく、フェイスボタンによる入力で構成されており、自由度の高い操作が可能です。

また、セガサターン本体の内蔵時計を利用し、現実の時間帯に応じてゲーム内の風景が変化する演出も搭載。ゴーストモードでは、自分のベストランと競うことができ、練習にも活用できます。隠しキャラクターやコースのアンロック要素もあり、やり込み要素も充実しています。

一方で、マルチプレイやCPU対戦が非搭載である点は、当時のレビューでも惜しまれました。それでも、グラフィックの完成度や操作性の高さから、同時期の『クールボーダーズ2』と比較して優位性を評価する声も多く、スノーボードゲームの中でも独自の地位を築いた作品です。