『ラングリッサーIV』は、戦術と分岐が絡み合う重厚なシミュレーションRPGです。セガサターン向けに1997年に登場し、シリーズの中でも特に戦略性と物語の選択肢が際立っています。

本作では、指揮官と傭兵を個別ユニットとして扱う従来型のシステムが復活し、戦場での位置取りや指揮範囲が勝敗を左右します。ユニットの行動順は「判断力」によって決まり、リアルタイム風の緊張感が生まれます。プレイヤーはランディウスを中心とした部隊を率い、レーゲンブルグ連邦王国やヴェルゼリアなど複数の勢力と対峙します。序盤の質問によってステータスや魔法習得が変化するキャラメイク要素もあり、プレイごとに異なる展開が楽しめます。

そのため、物語はA・B・Cの3ルートに分岐し、選択によってヒロインとの関係やエンディングが変化します。特にBルートでは闇の勢力に加担する展開となり、告白イベントが発生しないなど、シリーズの中でも異色の構成です。セガサターン版は戦闘演出やUIがシリーズファンに馴染み深く、後のPS版『IV&V ファイナルエディション』とは異なる操作感と演出が特徴です。