『怪盗セイント・テール』は、少女漫画原作の世界観を活かしたセガサターン専用アドベンチャーゲームです。プレイヤーは羽丘芽美=セイント・テールとして、義賊としての使命を果たすためにさまざまな事件に挑みます。

ゲームはアニメの演出を再現したビジュアルシーンと、選択肢によるストーリー分岐で構成されており、芽美とアスカJr.の関係性が物語の軸となります。変身シーンやマジック演出も丁寧に描かれ、ファンにはたまらない仕様です。特定のルートでは、原作にはない展開も用意されており、プレイヤーの選択が物語を左右します。「この予告状、どこに仕掛けますか?」といった演出が、怪盗としての没入感を高めます。

セガサターン版はフルボイス仕様で、アニメ版の声優陣がそのまま出演。BGMも松尾早人による劇伴を再構成しており、原作ファンからは「アニメの続きを遊んでいるようだ」と評されました。1990年代のキャラゲーとしては完成度が高く、セイント・テールの魅力を存分に味わえる一作です。