『スカルファング 〜空牙外伝〜』は、データイーストが手がけた縦スクロール型シューティングゲームで、『空牙(Kūga)』シリーズの外伝的作品として1996年にアーケードで登場し、1997年にセガサターンへ移植されました。シリーズの世界観を継承しつつ、重厚なストーリーと演出で“ドラマティック・シューティング”を標榜した意欲作です。

プレイヤーは、特殊部隊「スカルファング」の一員として、反乱軍との戦いに身を投じます。登場機体は4種類で、それぞれ武装やスピードが異なり、プレイスタイルに応じた選択が可能。特徴的なのは、ミッション開始前後に挿入されるフルボイスのドラマパートで、仲間との会話や敵との因縁が描かれ、戦闘に物語的な緊張感を与えています。「この一戦、ただの撃ち合いじゃない…」と感じさせる演出が随所に光ります。

ゲームシステムは、ショット・ボム・チャージ攻撃の3系統を軸に、敵弾をかいくぐりながらスコアを稼ぐ構成。難易度は高めで、特に後半ステージでは敵の攻撃密度が増し、パターン構築と反射神経が求められます。セガサターン版では、アーケード版のグラフィックを忠実に再現しつつ、ロード時間の短縮やサウンドの強化が施されています。BGMはシリーズらしい重厚なロック調で、戦闘の緊迫感を盛り上げます。