『プロ野球 グレイテストナイン’97』は、1997年3月28日にセガからセガサターン向けに発売されたリアル志向のプロ野球ゲームで、「グレイテストナイン」シリーズの第3作目です。前作『’96』から大幅な刷新が施され、プレイ画面が一新されただけでなく、選手グラフィックがフルポリゴン化されるなど、当時としては先進的なビジュアル表現が話題となりました。

本作では、実況にTBSアナウンサーの松下賢次氏、ウグイス嬢に声優の手塚ちはる氏を起用し、臨場感ある演出が強化されています。球場も東京ドームや甲子園など実在のスタジアムが使用可能で、1997年当時に開業したばかりのナゴヤドームや大阪ドームも収録されています。ただし、大阪ドームのフェンスの色が実際とは異なるなど、細部に独自のアレンジも見られます。

ゲームモードは前作より整理され、データベースやトーナメント、オールスター戦、リプレイ機能などが削除されましたが、オープン戦ではオールスターチームを選択可能です。オリジナルチームの名称も「ナイツ」「ダイナマイツ」に変更され、セガオリジナルの選手たちが登場します。

1997年のプロ野球では、セ・リーグはヤクルトスワローズが優勝し、パ・リーグは西武ライオンズが制覇。日本シリーズではヤクルトが西武を破って日本一に輝きました。古田敦也、石井一久、松井稼頭央らが活躍した年であり、これらの選手のデータもゲーム内に反映されています。

同年9月には、マイナーチェンジ版である『プロ野球 グレイテストナイン’97 メークミラクル』も発売され、音声の追加や「1997ペナント」モード、視点変更機能などが新たに導入されました。