『新宿の狼』は、2009年02月19日にスパイクから発売されたPlayStation 2対応の刑事アクションアドベンチャー。眠らない街・新宿を舞台に、「新宿の狼」の異名を持つ一匹狼の刑事・三上英二となり、法で裁けぬ悪を自らの手で裁くハードボイルドな物語が描かれます。

本作は、リアルに再現された新宿の街(歌舞伎町周辺)を自由に探索できるオープンワールド形式を採用しています。最大の特徴は、主人公独自の判断で容疑者をその場で処罰できる「俺が法律だ!(通称:俺法)」システムです。街で暴れる犯罪者に対し、逮捕して豚箱へ送るだけでなく、その場で罰金を徴収したり、時には無罪放免にしたりといった型破りな行動が可能で、プレイヤーの選択によって街の治安やストーリー展開が変化します。

もともとはカプコンから発売予定として発表されましたが、一度開発中止がアナウンスされ、その後スパイクがプロジェクトを引き継いで発売に至ったという経緯を持ちます。『喧嘩番長』シリーズの生みの親である松本朋幸氏が企画・ゲームデザインを手掛けており、シリアスな刑事ドラマの側面と、なんでもありのバカゲー的な自由度が高い次元で融合したカルト的な人気作です。

『新宿の狼』は、特定の原作を持たないオリジナルのゲーム作品です。昭和の刑事ドラマを彷彿とさせる「はぐれ刑事」の生き様や、勧善懲悪のストーリーラインをベースに、ゲームならではのインタラクティブな「裁き」の要素を盛り込んだ意欲作として制作されました。

新宿の狼