『神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア』、2008年10月9日にアイディアファクトリーから発売されたPlayStation 2対応の学園伝奇ロールプレイングゲーム。百年に一度、現世と冥府が接近する「カミヨリ」の年に、妖魔との戦いに身を投じる少年少女たちの過酷な運命を描いた、ダークで神秘的な雰囲気を持つ作品となっています。
物語は、現代と大正時代という二つの異なる時間軸で展開されます。現代編では、神代町で多発する少女行方不明事件に巻き込まれた高校生の主人公が、大正編では、謎のアザを持つ女学生が、それぞれ異形の存在「妖魔」と対峙します。プレイヤーは二人の主人公の視点を行き来しながら、時空を超えて交錯する事件の謎と、タイトルの意味する「帰還することなき冥府」の真実へと迫っていきます。
ゲーム進行は、会話や探索を行うアドベンチャーパートと、敵と戦うバトルパートに分かれています。戦闘はオーソドックスなターン制コマンドバトルですが、キャラクターの感情を「喜・怒・哀・楽」で表現する「フィーリングシステム」や、仲間との絆で放つ合体技「相陣連技」といった独自の要素が盛り込まれています。
岩崎美奈子氏による儚くも美しいキャラクターデザインと、シュメール神話などをモチーフに取り入れた独特の世界観が、プレイヤーを怪奇と幻想の学園生活へと引き込みます。
本作は、アイディアファクトリーが開発し、アスミック・エース エンタテインメントが監修を行った完全オリジナル作品です。『転生學園幻蒼録』シリーズのキャラクターデザインを担当した岩崎美奈子氏や、一部スタッフが参加していることから、同シリーズと共通する「学園ジュブナイル伝奇」の系譜に連なる作品として制作されましたが、ストーリーや設定上の直接的な繋がりはありません。












コメントを追加