『エーデルブルーメ』、2008年4月24日にアイディアファクトリー（オトメイト）から発売されたPlayStation 2対応の女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。中世ヨーロッパの辺境を舞台に、吸血鬼や錬金術といったゴシックな要素を散りばめた、ダークで幻想的な世界観を持つ作品となっています。

物語の舞台は、貴族によって支配された不可侵の村です。修道女として育った主人公メアリは、16歳の誕生日を前に奇妙な悪夢に悩まされるようになります。そんな中、村を治める貴族ジェラルドが現れ、「16歳になったその日に、彼女を花嫁として捧げよ」と告げます。時を同じくして村では怪奇現象が頻発し始め、主人公は自らの出生の秘密と、村に隠された恐ろしい真実に直面することになります。

ゲームはオーソドックスなテキストアドベンチャー形式で進行しますが、選択肢によって好感度が変化した際にエフェクトが表示される「愛キャッチシステム」が搭載されており、快適にプレイを進めることができます。薄葉カゲロー氏による繊細で美しいキャラクターデザインと、重厚なゴシックホラーの雰囲気が融合し、甘い恋愛描写の中にも死と隣り合わせの緊張感が漂う独特の体験を提供します。

謎が謎を呼ぶミステリアスな展開と、退廃的でありながら美しいビジュアルが、プレイヤーを耽美な悪夢の世界へと誘います。

本作は、オトメイトから発売された完全オリジナル作品です。「中世ヨーロッパの辺境」「吸血鬼」「錬金術」といったゴシックロマンの王道要素を詰め込んだ世界観と、薄葉カゲロー氏が手掛ける美麗なキャラクタービジュアルが話題となりました。後にカレンダーやドラマCDなどの関連商品も展開されています。

エーデルブルーメ