『XYANIDE -ザイナイド-』は、宇宙空間を全方位から襲いかかる魔物を撃退しながら突き進む3Dシューティングです。2007年12月27日にアーテインからPlayStation Portableで発売され、2008年1月31日にはPlayStation 2でも発売されました。
物語の舞台は、遥か未来の宇宙。銀河系で最も恐れられる魔女「アギーラ」が死刑執行の直前に脱走し、彼女を追う執行官「ドレイク」の孤独な戦いが描かれます。アギーラは「ザイナイド」と呼ばれる謎のエネルギーを操り、宇宙の漂流物や物質をグロテスクな魔物へと変貌させてプレイヤーの行く手を阻みます。
本作は、画面の奥へと進んでいく奥スクロール形式を採用しており、敵や弾幕が360度のあらゆる方向から襲来する緊張感のある戦闘が特徴です。プレイヤーは自機を操作して照準を定め、ショットやボムを駆使して敵を殲滅していきます。破壊した敵から放出されるエネルギー「ザイナイド」を吸引することで、戦闘中にリアルタイムで機体の修復や武装の強化が行える独自のシステムが戦略の要となります。
ステージ間にはショップ機能が用意されており、獲得したポイントを消費して新しい武器の購入や自機のアップグレードが可能です。装備できる武器は多岐にわたり、プレイスタイルに合わせたカスタマイズが楽しめます。また、『ダライアス』シリーズのようにステージクリア後に次のルートを選択できる分岐システムを搭載しており、選んだルートによって出現する敵やボスの難易度が変化するため、高いリプレイ性を備えています。
ゲーム本編以外にも、世界観を補完する要素が充実しています。合計300ページを超えるデジタルコミックが収録されており、ドレイクの過去やアギーラとの因縁がダークかつ重厚なタッチで描かれます。ストーリーモードのほか、純粋にハイスコアを競うスコアアタックや、PSP版ではアドホック通信を利用したマルチプレイヤーモードなど、3Dシューティングとしての遊び応えを追求した一作です。
『XYANIDE -ザイナイド-』は、オランダのPlaylogic社が開発したXbox用ソフトを原点としています。本作はその世界観を継承しつつ、新たなステージやシナリオ、システムの大幅な拡張を施して制作されたシリーズ作品です。












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