『三國志11』は、2006年にPlayStation 2向けに発売された歴史シミュレーションゲームで、コーエーの人気シリーズ「三國志」の第11作にあたります。
本作では、広大な中国大陸を一枚の3Dマップで表現し、内政と戦争を同一画面上で進行させる「箱庭型システム」を採用。都市ごとに施設を建設し、金・兵糧・兵器などの資源を管理しながら、勢力の拡大を目指します。内政施設は農場・市場・兵舎など多岐にわたり、配置によって効果が変化するため、都市開発の戦略性が高まっています。
戦闘では、武将の兵科適性や特技を活かした部隊編成が重要となり、戦法・計略・罠などを駆使して敵部隊を撃破していきます。部隊は最大3人の武将で構成され、特技の組み合わせによって戦術の幅が広がります。さらに、戦闘中に発生する「一騎討ち」や「舌戦」などのイベントも導入され、武将の個性が際立つ演出が展開されます。
登場武将はシリーズ最多の670人以上で、史実に登場する女性武将や若年期の顔グラフィックを持つ武将も追加されています。チュートリアルをすべてクリアすると、項羽・始皇帝・劉邦など『史記』の武将が「いにしえ武将」として登場するほか、パワーアップキットでは『水滸伝』の武将も使用可能になります。
PS2版では、2007年に『三國志11 with パワーアップキット』が発売され、能力研究・施設合併・決戦制覇モードなどの追加要素が導入されました。これにより、武将育成や戦略の自由度が大幅に向上し、長期的なプレイにも対応した完成度の高い作品となっています。
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