『はるのあしおと -Step of Spring-』は、懐かしい風景が残る田舎町を舞台に、再会と別れ、そして新たな始まりを叙情的に描くアドベンチャーゲームです。2006年4月6日にアルケミストからPlayStation 2で発売されました。本作は2004年にPCで発売された『はるのあしおと』の移植版にあたり、家庭用への展開に際して新シナリオや追加CG、さらには本編のその後を描くアフターストーリーが大幅に増量されています。プレイヤーは都会での生活に疲れ、教師として故郷へと戻ってきた青年・桜乃樹として、教え子や再会した女性たちとの交流を通じて自分自身を見つめ直します。

舞台となる「聖鈴町(せいれいちょう)」の美しい自然や、時間の移ろいを感じさせる背景描写が、プレイヤーの郷愁を強く誘います。物語を読み進めながら選択肢を選んでいくことで、内気な教え子の「和泉亜希」や、かつての憧れであった女教師、そして複雑な家庭環境に置かれた少女たちとの距離が変化していきます。それぞれのキャラクターが抱える将来への不安や心の葛藤が、春の訪れとともに解きほぐされていく過程を、丁寧な心理描写とともに追体験できます。

制作を手掛けた「minori」特有の、光の表現や構図にこだわった圧倒的な映像美が本作の大きな魅力です。シナリオライターの高山カツヒコ氏による、日常の何気ない瞬間に宿る情緒を切り取った筆致は、単なる恋愛ゲームの枠を超えた人間ドラマとしての深みを持っています。PS2版では性的表現を排しつつも、物語の核心である「再生」のテーマは損なわれておらず、むしろ追加された後日談によってキャラクターたちの成長をより長く見守ることができる満足度の高い内容になっています。

春の訪れとともに物語が動き出す本作の空気感は、五感を通じて現実の生活にも取り入れることができます。満開の桜を連想させるお香や、春の陽だまりのような優しい香りのキャンドルは、ゲームの中の美しい風景を思い起こさせ、リラックスした気分で物語の余韻に浸るための助けになります。

春の訪れを感じる桜の香りのギフトセット

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