『第三帝国興亡記』は、第二次世界大戦下のヨーロッパを舞台に、ドイツ軍を率いて版図拡大を目指す戦略シミュレーションゲームです。2004年1月15日にグローバル・A・エンタテインメントからPlayStation 2で発売されました。
プレイヤーはドイツの指導者(総統)となり、国家の存亡をかけた戦いに身を投じます。ゲームは「戦略フェイズ」と「戦闘フェイズ」に分かれており、兵器の開発や生産、他国への宣戦布告などを行いながら、自軍の戦力を整えていきます。最大の特徴は、史実をベースにしつつも、プレイヤーの決断次第で歴史を大きく変えられる「IF(イフ)展開」です。「独ソ不可侵条約を結ばずに早期決戦を挑む」「イタリアとの同盟を見送る」といった選択が可能で、自分だけの「第三帝国の歴史」を紡ぐことができます。
戦闘システムは、一般的なシミュレーションゲームで見られる六角形のマス(ヘックス)を使用せず、部隊同士の距離や位置関係を重視した独自の形式を採用しています。グデーリアンやロンメル、マンシュタインといった実在の将軍たちがユニットを指揮し、RPGのように経験値を積んで成長していく要素もあります。ティーガーやパンターといった名戦車を含む90種類以上の兵器が登場し、それらを開発・配備して連合軍を圧倒するカタルシスを味わえます。
評価については、複雑になりがちな戦略SLGを比較的シンプルなシステムに落とし込み、サクサクと進められるテンポの良さが評価されています。開発を担当したのは『戦闘国家』シリーズで知られるマリオネットであり、シミュレーションとしての基礎設計は手堅いです。一方で、戦闘シーンのグラフィックが当時の水準としても簡素である点や、後半の難易度バランスが大味になりがちな点など、B級ゲーム特有の粗さも指摘されていますが、ドイツ軍マニアや架空戦記ファンからは根強い支持を受けている作品です。
本作の主役は、重厚なフォルムと圧倒的な火力で恐れられたドイツ軍の「戦車」たちです。機能美を追求した兵器の数々は、歴史的な背景を超えて多くのモデラーや愛好家を惹きつけてやみません。画面の中だけでなく、実際に自分の手でその精巧な造形を組み上げ、鉄の塊が持つ迫力を間近で感じてみてはいかがでしょうか。













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