『破滅のマルス』、2005年5月26日にアイディアファクトリーから発売されたPlayStation 2対応のSFアクションアドベンチャーゲーム。火星の古代遺跡から現れた謎の敵「遺跡人」と、特殊スーツを身に纏い戦う若者たちの過酷な運命を描いた、アニメーション演出主体の意欲的な作品となっています。
物語の舞台は2010年、東京。かつて火星探査船が持ち帰った遺跡の欠片から出現した「遺跡人」の侵攻により、人類は滅亡の危機に瀕していました。主人公・日向タケルは、遺跡人に対抗できる唯一の手段である特殊スーツ「マルス」の装着者として選ばれ、同じ運命を背負った仲間たちと共に絶望的な戦いへと身を投じます。アドベンチャーパートで物語を読み進めながら、随所に挿入されるアニメーションムービーがドラマを盛り上げます。
戦闘シーンでは、制限時間内に指定されたボタンを入力する「リミテッド・インタラクション・バトル」システムを採用しています。敵の攻撃に合わせて素早くコマンドを入力することで、華麗な回避や必殺技が発動し、アクション映画のような攻防を楽しむことができます。また、DNA配列や古代遺跡の謎といったSF設定が絡み合うストーリーは、予期せぬ展開と衝撃的な結末を迎え、プレイヤーに強烈な印象を残します。
その独特すぎる演出や物語の急展開から、一部のゲームファンの間でカルト的な知名度を誇る本作。記録よりも記憶に残る、伝説級のSF体験がここにあります。
本作は、アイディアファクトリーから発売された完全オリジナル作品です。OVA(オリジナルビデオアニメ)をゲーム化したかのような構成が特徴で、ゲーム本編の大部分がアニメーションムービーと会話パートで構成されています。そのあまりに独創的なゲーム性から、発売後長きにわたり一部のコミュニティで語り継がれる存在となりました。












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