『三國志X』(PS2版)は、2005年3月10日にコーエーからPlayStation 2向けに発売された歴史シミュレーションゲームで、『三國志』シリーズ第10作にあたります。

本作では、『VII』『VIII』と同様に武将プレイが採用されており、君主・太守・都督・一般・在野の5つの身分から自由に選択して三国時代を生き抜くことができます。一枚マップ制が導入されており、都市間の移動や野戦がリアルタイムで発生するほか、移動中に他武将との会話や襲撃、アイテムの拾得なども可能です。時間は日単位で進行し、行動によって日数が経過する設計となっています。

新要素として、文官同士の一騎打ち「舌戦」システムが初登場。道理・利害・情義の3系統の説得コマンドを駆使し、心理バーを押し込むことで交渉を有利に進めることができます。また、武将の育成では能力鍛錬・技能取得・義兄弟・連合などの要素が継承されており、『太閤立志伝V』に近い自由度の高いプレイスタイルが可能です。戦争は1ヶ月単位で進行し、戦闘中にも他勢力の動きがリアルタイムで反映されるため、戦局の変化に対応する戦略性が求められます。

『三国志演義』は、14世紀に羅貫中によって成立した中国の歴史小説で、後漢末から三国時代にかけての群雄割拠と英雄たちの興亡を描いています。劉備・曹操・孫権を中心に、義兄弟の契りや知略戦が展開される物語です。