『何処へ行くの、あの日 〜光る明日へ〜』は、失われた記憶と幼き日の約束を巡り、過去と現在が交錯する切ない純愛を描いた恋愛アドベンチャーゲーム。2005年02月24日にプリンセスソフトからPlayStation 2で発売されました。本作は、2004年にMOONSTONEから発売されたPCゲーム『何処へ行くの、あの日』をベースに、家庭用向けに大幅なリニューアルを施した移植版です。主人公・三田村英司は、幼い頃に不思議な少女と交わした「ずっと一緒にいよう」という約束を胸に秘めながら、学園生活を送っていました。ある日、記憶を失った少女との出会いをきっかけに、封印されていた過去の扉が開き始めます。
プレイヤーは主人公の視点を通じて、学園での日常やヒロインたちとの交流を重ねていきます。テキストを読み進め、要所で出現する選択肢を選ぶことで物語が分岐するオーソドックスなシステムですが、本作の物語は「現在」の時間軸だけでなく、主人公の「過去(幼少期)」の回想が重要な意味を持ちます。過去に何が起きたのか、少女との約束はどうなったのか。断片的な記憶を繋ぎ合わせ、ヒロインたちが抱える心の傷に寄り添うことで、それぞれの真実へと近づいていきます。PS2版では、新ヒロインとして「麻生桐子」が追加され、彼女にまつわる新規シナリオや、既存ルートへの加筆修正が行われており、より深みを増した人間ドラマが展開されます。
特筆すべきは、Mitha氏が手掛ける透明感あふれるキャラクターデザインと、MOONSTONE作品特有のシリアスで感動的なシナリオ構成です。可愛らしいビジュアルとは裏腹に、物語には「死」や「別れ」といった重いテーマが含まれており、それを乗り越えて「光る明日」を目指す主人公たちの姿が描かれています。家庭用版で追加された豪華声優陣によるフルボイス演出が、切ない場面をよりドラマチックに盛り上げ、プレイヤーの涙腺を刺激する泣きゲーとしての完成度を高めています。
原作を手掛けたMOONSTONEは、シリアスな展開と感動的な結末を組み合わせた作風で定評のある美少女ゲームブランドです。キャラクターデザインを担当したMitha氏の繊細なアートワークは、本作の儚い世界観を象徴しています。本作のビジュアルや、切ない物語に心を動かされた方は、Mitha氏の画集や、MOONSTONEの代表作『Gift』などをチェックすることで、その美しくも情緒的な世界に浸り続けることができます。













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