『ナノブレイカー』は、2005年1月27日にコナミから発売されたPlayStation 2用ヴァイオレンスアクションゲームです。舞台はナノマシンの暴走によって崩壊した孤島の研究施設。プレイヤーは軍事サイボーグ兵士「ジェイク」となり、プラズマブレードを駆使して機械生命体「オーガメック」との激戦を繰り広げます。発売当初は流血表現(実際はオイル)や肉体損壊描写が話題となり、CEROのレーティング制度変更によりD区分へ移行しました。

戦闘では、剣・鎌・ハンマー・槍など多彩な武器形態を切り替えながら、敵を切り裂き、オイルを浴びてパワーアップするシステムが採用されています。オイルの量に応じて特殊技が解放され、コンボの自由度も高まります。ジャンプや回避を組み合わせた立体的なアクションが展開されますが、ロックオン機能の欠如や視点の不安定さが爽快感を損なう場面もあります。

物語は、ナノマシンによって変異した人類を救うため、ジェイクが孤島を探索しながら真相に迫る展開です。ムービーは美麗で、世界観は重厚に構築されていますが、敵の種類や行動パターンが単調で、ADV的な仕掛けも一部に留まります。演出面では、オイルの噴出が画面を覆うほど激しく、生理的に受け付けないという声もありました。

PlayStation 2版はDVD-ROM1枚で提供され、グラフィックは当時としては高水準ながら、カメラワークの粗さが操作性に影響します。音楽は荘厳で、戦闘を盛り上げる要素として機能しますが、セーブポイントの少なさやリトライの不親切さが難易度を高めています。