『水月 〜迷心〜』は、2004年10月28日にKIDから発売されたドリームキャスト、PlayStation 2用恋愛アドベンチャーゲーム。2002年にF&C・FC01より発売されたPC用アダルトゲーム『水月』をベースに、全年齢向けへと再構成したコンシューマ移植版であり、ファンディスク『みずかべ』の一部シナリオも収録している。
物語は、事故に遭い記憶を失った青年・瀬能透矢が、海辺の町で目覚める場面から始まる。自らを「メイド」と名乗る少女・琴乃宮雪や、幼なじみの宮代花梨、教会に住む双子の姉妹アリスとマリアらと出会い、日常と非日常が交錯する中で、夢や幻、民俗学的要素を織り交ぜた不可思議な出来事に巻き込まれていく。物語は複数のヒロインルートに分岐し、各ルートを通して真相に迫る構成となっている。
ゲームシステムはテキストアドベンチャー形式で、選択肢によって物語が分岐します。PS2版では新規CGや追加テキスト、ヒロインのフルボイス化が行われ、演出面が強化されています。また、PC版で年齢制限があったシーンは全年齢向けに修正され、代わりに新規イベントやエピソードが追加されています。
グラフィックは司田カズヒロによるキャラクターデザインを採用し、柔らかな色彩と繊細な線で描かれた背景や人物が特徴です。音楽は物語の幻想的かつ切ない雰囲気を支えるBGMが多数収録され、主題歌にはriyaの「CRESCENT MOON」を使用しています。
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