『ゴーストハンター』、2004年9月2日にエレクトロニック・アーツから発売されたPlayStation 2対応のホラーアクションアドベンチャーゲーム。デトロイト市警の新米警官が、廃校でのパトロール中に超常現象に遭遇し、ゴーストハンターとして覚醒する一夜の出来事を描いた、映画的でスリリングな作品となっています。
物語の主人公ラザラス・ジョーンズは、通報を受けて向かった廃校の地下で誤ってゴーストの封印を解いてしまい、相棒のアンナを連れ去られてしまいます。彼は特殊な視覚能力と捕獲装置を駆使して、数十年前に起きた惨劇の謎を追いながら、次々と現れる個性的な悪霊たちとの戦いに挑みます。シリアスなホラー要素がありつつも、どこかB級映画のようなユーモアと軽快なノリが漂う脚本が、プレイヤーを恐怖と冒険の世界へと引き込みます。
ゲームプレイは、銃撃戦とパズルアクションが融合した独自のスタイルです。実体のないゴーストには通常の銃弾が効かないため、特殊なエネルギー兵器で弱らせてから「キャプチャー・グレネード」で吸い込んで捕獲するという、あの有名なゴースト退治映画を彷彿とさせる駆け引きが楽しめます。また、幽霊となった相棒「アストラル」を操作して狭い通気口を抜けたり、特定のポイントで作動させたりする協力プレイ要素もあり、アクションと謎解きのバランスが絶妙に調整されています。
特筆すべきは、PlayStation 2の性能限界に挑んだと言われる圧倒的なグラフィック表現です。水面の反射や光の粒子、キャラクターの細やかな表情変化に至るまで驚異的なクオリティで描かれており、その映像美は当時のプレイヤーに衝撃を与えました。
本作は、SCEケンブリッジスタジオ(現・Guerrilla Cambridge)が開発した完全オリジナル作品です。欧州ではソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されましたが、日本ではエレクトロニック・アーツが販売を担当しました。その高い技術力と映画的な演出は海外で高い評価を受け、隠れた名作として知られています。












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