『重装機兵ヴァルケン(PS2版)』は、2004年8月26日にクロスノーツより発売されたスーパーファミコン版『重装機兵ヴァルケン』(1992年)のリメイク作品ですが、演出・操作性・ゲームバランスの面で大きく劣化し、シリーズファンから厳しい評価を受けたタイトルです。 本作はリアルロボット系の世界観を持つ横スクロール型アクションシューティングで、プレイヤーはアサルトスーツ「ヴァルケン」に搭乗し、欧州アジア連邦との戦争に挑みます。SFC版の名作として知られる原作をベースにしながら、PS2版では「幻の0面」などの追加要素が導入されました。

しかしこの「0面」は強制スクロールの一本道で、プレイヤーが何もしなくてもクリアできる内容。オープニングデモや演出はカットされ、代わりに意味不明な追加要素が挿入されるなど、原作の緊張感やドラマ性は大きく損なわれました。操作性も悪化し、アタリ判定やカメラワークに問題があり、戦闘の爽快感が失われています。

グラフィックはSFC版からの流用が多く、パッケージも手抜きとされる構図で話題に。BGMやSEも劣化しており、ファンからは「ヴァルケソ」「ヴァルクソ」と揶揄されるほどの不評を受けました。2004年の「クソゲーオブザイヤー」次点にも選出されており、リメイク失敗の代表例として語られています。

『重装機兵ヴァルケン』は、1992年にメサイヤより発売されたSFC用アクションシューティング。リアルロボットアニメの演出を取り入れた硬派な戦争描写と操作性で高い評価を受けました。