『カラフルBOX to Love』は、学園祭の準備に追われる学生たちの賑やかで甘酸っぱい青春を描いた恋愛アドベンチャーゲーム。2004年05月27日にKIDからPlayStation 2で発売されました。原作は、2003年にSoundTailから発売されたPCゲーム『カラフルBOX』です。物語の舞台となるのは、6月の学園祭「蒼南祭」を控えた蒼南学園。主人公の杜月鳴海(もりづき なるみ)は、従妹であり義妹でもある杜月みなもとの些細な喧嘩が原因で、不本意ながらも学園祭実行委員長を押し付けられてしまいます。やる気のない彼でしたが、個性的なクラスメートやヒロインたちに囲まれ、次第に祭りの成功に向けて奔走することになります。

ゲームプレイは、テキストを読み進めながら選択肢を選んで物語を分岐させるオーソドックスなアドベンチャー形式です。本作の特徴は、テンポの良いコミカルな会話劇と、ドタバタとしたギャグ展開の中に織り交ぜられたシリアスなドラマ性です。主人公は実行委員長として、予算管理や出し物の調整といったトラブルに対処しながら、パートナーとなるヒロインとの距離を縮めていきます。PS2版では、原作のシナリオに大幅な加筆修正が加えられたほか、新たなイベントCGやエンディングが追加され、物語のボリュームと深みが増しています。

本作の独自性は、ごとうじゅんじ氏が手掛けるポップで魅力的なキャラクターデザインと、底抜けに明るい「学園ラブコメ」の王道を行く作風にあります。ヒロインたちは皆、主人公に対して好意的でありながらも一癖ある性格をしており、漫才のようなボケとツッコミが絶えません。深刻な悩みや過去のトラウマといった要素も描かれますが、基本的には前向きなエネルギーに満ちており、プレイ後には爽やかな読後感を味わえる青春エンターテインメント作品となっています。

原作を開発したSoundTailは、後にRusKへとスタッフが移行したブランドであり、本作はその過渡期に生まれた作品です。キャラクターデザインのごとうじゅんじ氏は、『スクールデイズ』などの原画でも知られる人気クリエイターです。本作のような学園祭をテーマにした物語に惹かれた方は、実際の高校生活のイベント運営を描いた青春小説などを読むことで、その熱気や人間関係の面白さをよりリアルに感じることができます。

夜のピクニック (新潮文庫)

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