『ホーンテッドマンション』は、世界中のディズニーパークで愛される人気アトラクションの世界観をベースにした、不気味でユーモラスな探索を楽しめるアクションアドベンチャー。2004年4月28日にユークスからPlayStation 2用ソフトとして発売され、アトラクションさながらの演出と本格的な謎解きが融合した作品として登場しました。

物語の舞台は、ニューオーリンズの郊外に建つ不気味な邸宅「ホーンテッドマンション」です。主人公の青年ジーク・ホロウェイは、見習い管理人の職を求めてこの屋敷を訪れますが、そこは邪悪な魔術師アティカス大王によって支配された場所でした。ジークは屋敷に閉じ込められた亡霊たちの魂を救い出し、アティカスの野望を打ち砕くため、勇気を振り絞って広大な屋敷の探索に挑みます。

ゲームの核となるのは、不思議な力を秘めた「導きのランタン」を駆使したアクションとパズルです。プレイヤーは屋敷の各部屋を巡り、亡霊たちの魂が封じられた「魂の宝石(ソウル・ジェム)」を探し出す必要があります。宝石を集めることでランタンの力が強化され、それまで通れなかった場所や、より強力な怨霊に対抗できるようになる成長要素が盛り込まれています。

探索の舞台となるエリアは、アトラクションでもおなじみの「水晶玉の部屋」や「グランド・ボールルーム」、「屋根裏部屋」などが忠実に再現されています。水晶玉の中に浮かぶ占い師マダム・レオタなど、ファンには馴染み深いキャラクターたちがジークの助けとなり、物語を導いていきます。部屋ごとに異なる仕掛けやパズルが用意されており、それらを解き明かしながら進む達成感が魅力です。

全体的な雰囲気は、ディズニーらしいユーモアと適度な怖さが同居しており、子供から大人まで楽しめる絶妙なバランスで構成されています。アトラクションの細かな装飾や音響演出までこだわり抜かれた本作は、単なるキャラクターゲームの枠を超え、ひとつの本格的なアドベンチャーゲームとして高い完成度を誇っています。

『ホーンテッドマンション』は、1969年に誕生したディズニーの人気アトラクションを原作としています。999人の亡霊が住む屋敷をドゥームバギーで巡る独自の演出は、2003年の実写映画化をはじめ、多くの派生作品を生み出し続けている世界的なコンテンツです。

ホーンテッドマンション