『Rogue Ops(ローグオプス)』は、テロリストに最愛の家族を奪われた元グリーンベレーの女性が、復讐の鬼となり敵組織を闇から闇へと葬り去るステルスアクション。2004年2月26日にケムコからPlayStation 2、ニンテンドーゲームキューブ、Xboxの3機種で同時発売され、『メタルギアソリッド』や『スプリンターセル』といった名作が牽引したステルスゲームブームの中で、あえて「母親による復讐」という重いテーマを掲げて登場した洋ゲー独自の意欲作です。
主人公のニッキー・コナーズは、テロ組織「オメガ19」の仕掛けた爆弾によって夫と子供を目の前で殺害されます。絶望の淵から這い上がった彼女は、対テロ組織「フェニックス財団」のエージェントとなり、世界各地の潜入任務を遂行しながら仇敵への手がかりを追います。ゲームシステムは王道のスニーキングアクションで、壁に張り付き、敵の視界を盗み、背後から音もなく忍び寄る緊張感が楽しめます。特徴的なのは、サーマルビジョンやフライカム(小型偵察機)といった多彩なハイテクガジェットを駆使する点と、敵に見つかった際の選択肢の豊富さです。
本作における敵の排除(キル)方法は非常にバリエーション豊かです。単に銃で撃つだけでなく、捕らえて情報を聞き出してから気絶させたり、ドラム缶や配電盤といった「環境」を利用して事故死に見せかけたりと、プレイヤーの残酷な創意工夫が試されます。敵のポケットからカードキーを盗む「スリ」の要素もあり、真正面から戦うよりも、いかに狡猾に立ち回るかが攻略の鍵となります。
洋ゲー特有のバタ臭いキャラクターデザインや、やや大味な操作性といった荒削りな部分は否めませんが、復讐に燃える女性主人公の冷徹な強さと、B級スパイ映画のようなシリアスかつケレン味のあるストーリー展開は、一部のステルスゲーマーからカルト的な支持を集めました。日本の美少女キャラとは一線を画す、戦う母親の悲哀と執念が刻まれたハードボイルドな一作です。
『Rogue Ops』はオリジナル作品ですが、女性エージェントが単独で巨大組織に立ち向かうプロットは、リュック・ベッソン監督の映画『ニキータ』や、人気海外ドラマ『エイリアス』などに通じる「戦うヒロイン」の系譜に位置しています。













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