『REAL SPORTS プロ野球』は、2003年8月7日にエンターブレインからPlayStation 2向けに発売されたリアル志向のプロ野球ゲームです。かつて同社が手がけた『劇空間プロ野球』シリーズの流れを汲みつつ、操作性や演出を強化した“パワーアップ版”とも言える内容となっています。
本作では、セ・パ12球団の1軍登録選手とフランチャイズ11球場を2003年開幕時点のデータで完全収録。バッティングは「狙い撃ち」「ゴロ狙い」「シャープに振り抜く」など複数のスイングスタイルが選べ、守備では捕球から送球までのパワーゲージ操作が要求されるなど、プレイヤーの判断力と操作精度が問われます。ためすぎると暴投や逸球が発生するなど、リアルな野球の緊張感が再現されています。
モードは「ペナントレース」「監督プレイ」「オリジナルプレイヤー育成」「ドリームマッチ」「トレーニング」「リーグアレンジ」など多彩で、選手育成やチーム編成の自由度も高められています。実況は的確で、リプレイのON/OFFもプレイヤーが任意に選べるなど、テンポ面にも配慮されています。
ただし、選手の顔やフォームが似ていない、内野手の送球がワンバウンドになりやすいなど、細部の作り込みにはやや粗さも見られました。それでも、リアル志向の野球ゲームとしては完成度が高く、特に“采配と操作の両立”を楽しみたいプレイヤーには好評を博しました。
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