『恐怖新聞【平成版】怪奇! 心霊ファイル』は、つのだじろうの漫画『恐怖新聞』を原作とし、2003年にKONAMIよりPlayStation 2向けに発売された作品です。現代の住宅街を舞台に、悪霊によって届けられる「恐怖新聞」を巡る怪奇現象を追体験するホラーアドベンチャーゲームです。

プレイヤーは高校生の主人公として、新聞を受け取ったことで次々と起こる心霊現象に巻き込まれていきます。ゲームは章立てで進行し、サウンドノベル形式のテキストパートと、主人公を操作して探索するアクションパートに分かれています。探索では特定の場所を調べることで物語が進行し、選択肢によって一部の展開が変化しますが、基本的には一本道の構成となっています。

画面の明暗調整機能や縦書き表示など、演出面では恐怖感を高める工夫が施されています。また、ゲームには「守護霊シート」が同梱されており、プレイヤーの精神的安定を図るというユニークな仕掛けも存在します。登場人物はほぼゲームオリジナルで構成されており、原作の雰囲気を踏襲しつつも独自のストーリーが展開されます。

シリーズ作品ではありませんが、1970年代のオカルトブームを牽引した『恐怖新聞』の平成版をベースにしたセルフリメイク的な位置づけとなっており、ホラーゲームとしての演出と物語性が融合した作品です。